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米ワシントンに向かう大統領専用機内で2025年3月16日、記者団に話すトランプ大統領(中央)を見つめるウォルツ氏=ロイター

 トランプ米大統領は1日、ウォルツ国家安全保障担当補佐官(NSA)を国連大使に指名するという異例の人事を発表した。情報管理の不祥事を受けた事実上の更迭とみられ、第2次トランプ政権の発足以来、主要職では初の人事刷新となる。当面は、ルビオ国務長官がNSAを兼務するという。

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 NSAはホワイトハウスで外交・安全保障政策を取り仕切る要職。ウォルツ氏は3月、政府高官らがイエメンの反政府武装組織フーシへの攻撃に関する詳細な情報を民間の通信アプリ「シグナル」のグループチャットで共有していたことが問題になった際、誤ってアトランティック誌編集長をグループに招待したことなどで批判が集まっていた。トランプ氏は表向きはウォルツ氏をかばってきたが、問題の発覚後、政権内で影響力を失ったとみられていた。

 外交方針をめぐり、トランプ氏とウォルツ氏の間に溝もできていたとされる。米紙ニューヨーク・タイムズによると、イランの核協議やロシアとの関係正常化に熱心なトランプ氏に対し、ウォルツ氏の強硬路線はそぐわないという見方も、トランプ氏周辺で広がっていたという。

 トランプ氏は1日、SNSに…

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