トランプ米大統領は23日、ウクライナのゼレンスキー大統領がロシアによるクリミア半島の占領を認めないと発言したことを批判し、「ゼレンスキーのような扇動的な発言が、この戦争の解決を困難にしている」と自身のSNSに投稿した。
ロシアのウクライナ侵攻をめぐり、早期停戦の仲介をめざすトランプ氏は実質的な進展がないことにいらだち、憤りの矛先をゼレンスキー氏に向けている。投稿では「ゼレンスキー大統領は『ウクライナはクリミアの占領を法的に認めない。議論の余地はない』と空威張りしているが、ロシアとの和平交渉に極めて有害だ」とし、ロシアにウクライナ南部クリミア半島の一方的な併合を許したのはオバマ元米大統領であって、現在は「クリミアは議論の対象にすらなっていない」と主張した。
米国は先週、新たな和平案をウクライナやロシア、欧州各国に提示した。米メディアによると、案には、米国政府がロシアのクリミア領有権を法的に承認することや、ロシアが占領するウクライナ東部・南部4州内の地域の実効支配も認める内容が含まれていた。23日にはロンドンで米国、ウクライナ、英仏独の高官らが会合を開き、この案などを協議したとみられるが、会合を前にした22日にゼレンスキー氏が報道陣に「ウクライナはクリミアの占領を法的に認めない。議論の余地はない。我々の憲法に反する」などと語っていた。
トランプ氏はこの発言に対し…