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2025年5月13日、サウジアラビアの首都リヤドで開かれた、サウジ・米国間の投資を促すイベントで演説するトランプ米大統領=AP

 サウジアラビアを訪問しているトランプ米大統領は13日、シリアに対する米国の制裁を近く解除する考えを明らかにした。ホワイトハウス高官によると、シリア暫定政権のシャラア大統領とは14日に面会する。シリアの安定を望む中東の周辺国の期待に応えた方針転換となる。

 トランプ氏は首都リヤドで開かれた、サウジ・米国間の投資を促すイベントで演説した際、制裁解除を明らかにした。サウジの実権を握るムハンマド皇太子とトルコのエルドアン大統領ら、中東の首脳からの依頼を受けての判断といい、「多くの惨状と死を見てきたシリアだが、新しい政府には国の安定と平和の維持に成功してほしい」と語った。今週中にトルコでルビオ国務長官が暫定政権のシェイバニ外相と会談する予定だとも明かした。

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2025年5月13日、サウジアラビアの首都リヤドで開かれた、サウジ・米国間の投資を促すイベントで演説するトランプ米大統領=ロイター

 米国はシリアの旧アサド政権を対象に経済制裁を行ってきた。昨年12月に旧政権が崩壊したが、暫定政権は過激派組織シャーム解放機構(HTS)が主導しており、米国は距離を置いてきた。今後、制裁が解除されればシリアは海外からの援助や投資が本格的に受けられるようになり、10年以上続いた内戦で傷ついた国の立て直しに役立ちそうだ。

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2025年5月13日、サウジアラビアの首都リヤドの宮殿で合意文書に署名後、握手するトランプ米大統領(左)とサウジのムハンマド皇太子=AP

 トランプ氏はこの演説に先立…

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