米ワシントンのホワイトハウスで2025年5月20日、ゴールデンドーム構想を発表したトランプ大統領=ロイター

 トランプ米大統領は20日、新たなミサイル防衛システム「ゴールデンドーム」の開発構想を発表した。自身の任期中に運用を始めるために約3年で完成させるとし、「完成後は地球の反対側や宇宙から発射されたミサイルでも迎撃できる」と説明。「史上最高のシステムを構築する」と意気込んだ。

 国防総省は、中国やロシアが開発する極超音速兵器や宇宙からの攻撃など、新たな脅威から米国本土を守るための対抗措置が必要だと警告してきた。ゴールデンドームは、ミサイル発射を覚知するために宇宙に設置するセンサーや迎撃装置、指揮統制機能などを備えた多層的な防衛システムとなる見通しで、既存の防衛能力と統合されるという。

 ホワイトハウスで構想を発表したトランプ氏は、現在も人気が高いレーガン元大統領が冷戦下で打ち出した、戦略ミサイル防衛構想「スターウォーズ計画」に言及。当時は構想に技術が追いつかなかったとし、「レーガン大統領が40年前に始めた任務を完了し、米国本土へのミサイルの脅威を永久に終わらせる」と語った。開発の責任者には、米宇宙軍のマイケル・グートライン作戦副部長を指名した。

 トランプ氏は、開発にかかる…

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