【トランプ大統領の発言】
「米国は日本を守るために何千億ドルも払う。全額を米国が負担する。日本は何も支払わない」
(10日、米ホワイトハウスでの閣議で)
トランプ米大統領が10日、米ホワイトハウスでの閣議で記者団を前に語った。在日米軍駐留経費をめぐり、米国だけが負担し、日本が負担していないと不満を述べたものだ。
1978年度以降、累計8兆円超を計上
トランプ氏の主張は、事実とは異なる。
日本側の在日米軍駐留経費負担は、円高ドル安や米国の財政状況の悪化により、1978年度に金丸信防衛庁長官(当時)が決定。「思いやり予算」と呼ばれてきた。以来、日本政府は、在日米軍基地で働く日本人従業員の労務費や施設の光熱費や水道代、米軍の訓練移転費などの経費を負担している。
具体的な日本側の負担額は、原則5年ごとに日米間で協議したうえで特別協定を締結する。22~26年度は年度平均で約2110億円を日本側が支払うことで合意している。防衛省によると、在日米軍駐留経費の日本側負担額は1978~2024年度予算の累計で約8兆4961億円を計上した。
27年度以降の日本側負担額について、中谷元・防衛相は「27年3月までには、日米間で決着させなければならない」と説明している。日本の外務・防衛当局は、トランプ政権は日本側の負担増を求める圧力を強めてくるとみている。
結果判定=「誤り」
日本政府は在日米軍駐留経費を支払っている。日本政府は在日米軍駐留経費の日本側の負担を決める日米合意などに基づき、在日米軍基地で働く日本人従業員の労務費や施設の光熱費など、制度開始の1978~2024年度予算の累計で約8兆4961億円を計上している。
- トランプ大統領「日本は輸入米に関税700%」 発言は「誤り」
- 杉田水脈氏「人権侵犯の認定は受けておりません」 発言は「誤り」