米国のトランプ大統領が求めるロシアとの停戦交渉について、ウクライナの野党はどう考えているのでしょうか。ゼレンスキー大統領の政治的ライバルのポロシェンコ前大統領が率いる最大野党「欧州連帯」の議会議員で、2019年まで欧州評議会(本部・仏ストラスブール)議会会派のウクライナ代表団長をつとめたボロディーミル・アリエウ氏に聞きました。
――トランプ氏は戦争を終わらせるための交渉を急いでいます。
彼はプーチンに交渉開始を納得させられるのでしょうか。プーチンは今、ウクライナの東部ドンバス、少なくともドネツク州全体を制圧することを狙っている。彼にとって本当の大きな成果を上げるまで攻撃をやめないと思います。特に今年は第2次世界大戦終結、彼が言うところの「偉大なる勝利」から80年です。国民に見せるための成果を獲得しようとするでしょう。
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交渉は強い立場から行わなければなりませんが、ウクライナは今、強い立場ではありません。ロシアは少しとはいえ、戦場で成功している。我々は軍の物資調達にも問題を抱えています。我々が本当にしなければならないのは、戦況を改善することでしょう。
――しかし、それには時間がかかります。
交渉するにしても、我々には…