トランプ米大統領の模型と米国旗=ロイター

 米商務省が5日に発表した2025年1~6月の貿易統計は、モノの貿易収支の赤字額(季節調整値)が、前年同期比27.4%増の7355億ドル(約109兆円)となった。トランプ大統領は米国の貿易赤字の削減をめざしているが、関税の本格発動を見込んだ「駆け込み輸入」を招き、結果的に就任して半年間の貿易赤字は大幅に増えた。

 1~6月のモノの輸入は1.8兆ドル(約266兆円)で、前年同期を13.3%上回った。1~3月では前年同期を25%以上上回り、全体を押し上げた。

 トランプ氏は1月に大統領に復帰して以降、貿易赤字解消のために高関税をかける意向をくり返し表明。「相互関税」や自動車関税が発動する4月を前に、関税がかかっていない製品を大量に輸入する動きが広がった。一方、その反動から、4~6月の輸入は減少傾向となった。

 最大の貿易赤字国の中国に対…

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