Smiley face
写真・図版
2024年4月9日、ワシントンで記者の質問に応じる米国家安全保障会議(NSC)のミラ・ラップフーパー氏=清宮涼撮影

 バイデン米政権でインド太平洋政策の中枢を担ってきた国家安全保障会議(NSC)のミラ・ラップフーパー上級部長(東アジア・オセアニア担当)が7日、朝日新聞の単独インタビューに応じた。「米国第一主義」を掲げるトランプ次期政権の発足が迫るなか、軍事面などでの関係を急速に強化するロシアと北朝鮮への対応が今後も米国の課題となるとの見方を示したうえで、「日米韓の連携が重要で、継続しなければならない」と訴えた。

 米国などは、ウクライナ侵攻を続けるロシアに対して北朝鮮が数百万の弾薬や短距離弾道ミサイルなどを提供したほか、1万人以上の兵士も派遣したとみている。北朝鮮が見返りに軍事技術を得ることも懸念され、欧州とアジアにまたがる安全保障環境に悪影響を与えている。ラップフーパー氏は「非常に憂慮している。次期政権も大きな注意を払わなければならないだろう」と指摘した。

 また、「北朝鮮が米国や日本、韓国と対話することには価値がある」として働きかけが必要だと指摘したが、実際には北朝鮮がバイデン政権による対話の呼びかけに一度も意欲すら示さなかったと認め、対応に苦慮したこともにじませた。

 バイデン政権は、ロ朝の軍事…

共有