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キーウで2019年9月、ロイター通信の取材に応じるパウロ・クリムキン氏=ロイター

ウクライナ元外相 パウロ・クリムキン氏

 トランプ前大統領が来年1月から、再び大統領として米国を率いることが決まりました。ロシアによるウクライナへの全面侵攻について「早期に終わらせる」と訴えてきたトランプ氏。2014~19年にウクライナの外相を務めたパウロ・クリムキン氏(56)に、今後4年間の展望などを聞きました。

 ――トランプ氏の今回の勝利をどう受け止めましたか。

 米国の雰囲気、傾向を理解していれば、予測可能な結果でした。私は長らく米国政治を追っているので、驚きはありませんでした。

 ウクライナは、トランプ氏や次期政権と効果的にやりとりすることができると信じています。簡単なことではありません。ただ、現政権よりも多くのリスクがある一方、より多くのチャンスがあります。

 ――どういう意味ですか。

 リスクをチャンスに変える必要がある、ということです。トランプ氏や側近は消耗戦を望んでいません。ウクライナへの援助は慎重な意見が多く、軍事支援、財政支援ともに政権内で難しい議論になるでしょう。

 ただ、私が思うのは、新政権はある種の柔軟性を持つものになるということです。強硬かつ大胆な決断を下すことができるようになります。米国内、世界に対して弱い姿を見せることはできないからです。

「楽観的でも、悲観的でもなく」

 ――楽観的でもあり、悲観的でもあると。

 いえ、どちらでもなく、私は…

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