10日、ホワイトハウスの執務室で話するトランプ大統領=ロイター

 トランプ米大統領は10日、米国が輸入する鉄鋼・アルミニウムに対し、3月12日から例外なく25%の関税をかける文書に署名した。米国は鉄鋼の主要輸入相手国に、25%関税の免除などを認めてきたが、いずれも廃止し、本来の税率を負わせる。日本への優遇措置も廃止される。

 中国などに押される米鉄鋼産業を、高関税で保護する姿勢が鮮明だ。トランプ氏は同日、記者団に対して「これは大きなできごとだ。米国を再び豊かにする」と意義を語った。

 トランプ氏は第1次政権下の2018年、鉄鋼に25%の関税をかけた。だがその後、主要供給国のカナダ、ブラジル、メキシコ、韓国などに対して、関税の適用除外などを認めた。日本も22年、125万トンの輸入までは無関税とする措置でバイデン前政権と合意し、この上限内での輸出が続く。

 こうした優遇措置の乱立で…

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