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ジュネーブにある世界貿易機関(WTO)の本部=ロイター

 トランプ米政権が世界貿易機関(WTO)への拠出金の支払いを一時停止していることが28日、わかった。WTOの広報担当者が取材に滞納状態にあることを認めた。「米国第一主義」を掲げるトランプ政権は世界保健機関(WHO)からの脱退を表明するなど、国際機関への関与を減らしている。

 ロイター通信によると、4日に開かれたWTOの予算を話し合う会合で米国の代表が、国際機関への拠出金の検証作業を続けている間は2024年と25年分の支払いを留保すると伝えたという。米国はWTOの最大の資金拠出国で、23年は全体の約11%分を負担していた。

 WTOをめぐっては第一次トランプ政権が貿易の紛争解決処理への不満などから、加盟国間の紛争解決の「最高裁」にあたる上級委員会の委員選任を拒否し、上級委は機能不全に陥っている。

 WTOのディエン報道官は「…

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