米商務省が5日発表した貿易統計によると、2024年のモノの取引の貿易赤字(季節調整済み)は1兆2117億ドル(約185兆円)だった。前年より14.0%増え、過去最大だった。輸出の伸び悩みに加え、昨年11~12月に輸入が急増し、赤字額を押し上げた。トランプ政権の発足を前にした「駆け込み輸入」とみられる。
世界的な景気の停滞をうけ、米国からのモノの輸出は前年比1.9%増の2.1兆ドルにとどまった。一方、米国内の堅調な消費を反映して、輸入は6.0%増の3.3兆ドルに膨らんだ。差し引きで貿易赤字も大きくなった。
輸入は、昨年11月5日の大統領選でトランプ大統領が勝って以降、大きく伸びた。12月のモノの貿易赤字は1230億ドルと過去最大で、通年の赤字額を押し上げた。高関税政策を掲げるトランプ政権の発足を見すえ、関税が低いうちに取引を済ませる「駆け込み輸入」が相次いだようだ。
国別の貿易赤字(季節調整前…