ウェートトレーニングをする開星の選手たち=2025年6月4日午後5時9分、松江市西津田9丁目、堀田浩一撮影

第107回全国高校野球選手権島根大会(島根県高校野球連盟、島根県教育委員会、朝日新聞社主催)が7月10日に開幕します。注目の選手やユニークな取り組みをするチームを紹介します。

 ベンチプレスやスクワットマシンなど専用器具が並ぶ開星(松江市)のウェートトレーニング室。ユニホーム姿の部員たちが、「ウォー」とうめいたり、「最高」と声を張り上げたりしながら筋トレに励む。

 壁には「フィジカル日本一」という貼り紙。藤江来斗主将(3年)は「フィジカルだけはどこにも負けないぞ、という意味を込めて。勝つためには体作りが必要なんです」。

 今年で創部38年目の開星は、春、夏合わせて13度の甲子園出場を誇る。その強さの土台となっているのが筋トレだ。

 部の練習は午後4時から午後7時ごろまで。そのうち1時間弱は筋トレに割く。試合のない冬場は練習の半分の時間を占める。「野球は一瞬、一瞬のスポーツ。筋肉を強くすることで、速い動きができる」と担当コーチ。「だからランメニューも短距離ダッシュくらいしかしない」という。

 筋トレは、胸、背中、足の三つの部位の中から、その日に強化する部位をひとつ決めて取り組む。選手それぞれの身長と体重に合わせた筋肉量の目標も設定している。

 春の県大会で公式戦初本塁打を放った持田聖純選手(3年)は、昨冬の筋力アップで体重が7キロ増えた。「おかげで打球のスピードが上がり、飛距離も伸びた」と実感する。理想は大リーグの大谷翔平選手のような速くて高い打球。「夏の目標は本塁打2本と打率7割です」

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