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みんなの「パワーフード」トンカツにも物価高の影響が=横浜市緑区のトンカツ専門店

 食料品の値上がりがこの秋も続きます。ロシアのウクライナ侵攻といった世界的な出来事の影響に、酷暑という肌で感じる変化も重なって、食べものと消費者の関係は変わらざるをえません。まず背後を知ることから。「トンカツ定食」を例に、考えます。

値上がりしていないものがない

 まず記者が訪ねたのは、55年続く専門店。横浜市緑区の駅前で、昼も夜も近隣の勤め人でにぎわう。

 豚肉、揚げ油、肉の下ごしらえに使う粉にいたるまで、「(仕入れ値が)上がってないものはないんじゃないか」と店主(61)は嘆く。

 もっとも影響が大きいのは揚げ油だ。店では大豆油とサラダ油を混ぜている。大豆油の仕入れ値は、ロシアによるウクライナ侵攻が始まる2022年2月には16.5キロ入り1缶が5080円だったが、今年の10月には6750円と、3割増しに。

 豚肉は低価格のサービス定食以外、山形産を使う。銘柄や業者、時期によっても異なるが、ここ数年で「1割ほど上がった」。

 昨年1月、1割の値上げに踏…

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