ベルリンで2025年7月18日、記者会見に臨むドイツのメルツ首相=ロイター

 ドイツ内務省は18日、ドイツで罪を犯したアフガニスタン人81人を強制送還したと発表した。イスラム主義勢力タリバンが2021年に実権を握って以降では、昨年8月に続き2回目。アフガニスタンで人権侵害の恐れがあるとして難民支援団体などからは強制送還の中止を求める声が上がるが、政府は今後も続ける方針だ。

 内務省によると、強制送還したのはいずれも男性で、有罪判決を受けて国外退去の対象になっている。独メディアによると、対象者を乗せた航空機は18日朝にドイツを発ち、カブールに向かった。

 アフガニスタンへの強制送還は、5月に発足したメルツ政権で初めて。移民・難民政策の厳格化を進める政権は、罪を犯したアフガニスタンやシリアの出身者らを強制送還する方針を打ち出している。ドブリント内相は声明で「わが国では重大な罪を犯した者に滞在する権利はない」と強調した。

 独政府はタリバンが実権を掌…

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