ドイツ総選挙で排外主義的な主張を訴える右翼政党「ドイツのための選択肢(AfD)」が伸長し、初めての第2党になる見通しだ。ナチスの歴史を抱えるドイツで、警戒もされるAfDが、なぜ支持を集めたのか。独パッサウ大学のラース・レンスマン教授(比較政治学)に聞いた。
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――「極右」とも称されるAfDは、なぜ第2党になるまで支持を伸ばしたのでしょうか。
「第一に、ショルツ現連立政権の混乱による大きな不満があります。3党連立によるショルツ政権の与党内は対立し、低迷する経済などの政策対応で機能不全に陥っていました。こうしたことに不満を持つ人がCDU・CSUだけでなく、AfDに流れました。第二には、移民や難民の流入による危機感があります。多くの人は移民問題が解決されていないと考え、移民規制で最も急進的なAfDに支持が向かいました」
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「第三には、AfDは旧西ド…