ベルリンで2025年6月15日、主要7カ国首脳会議(G7サミット)に出発する前に声明を発表するドイツのメルツ首相=ロイター

 ドイツのメルツ首相は17日、イランを攻撃したイスラエルについて「我々のために汚れ仕事をしている」と述べ、攻撃を支持する考えを表明した。ナチス・ドイツによるホロコースト(ユダヤ人大虐殺)の歴史を抱えるドイツはイスラエルを支える姿勢を続けているが、武力行使を支持する踏み込んだ発言は波紋を呼ぶ可能性がある。

 主要7カ国首脳会議(G7サミット)が開かれているカナダで独公共放送ZDFのインタビューに応じたメルツ氏は、2023年10月のイスラム組織ハマスによるイスラエル襲撃は「テヘランの政権なしには決して起こり得なかっただろう」と指摘。今回の攻撃がなければ、イランが核兵器を開発できた可能性があるとの見方も示し、イスラエルに対して「行動をとる勇気を持ったことに最大限の敬意を表する」と述べた。

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 13日のイスラエルによるイランの核関連施設などへの攻撃直後の声明で、メルツ氏は「我々はイスラエルがその存在と国民の安全を守る権利を有することを再確認する」とするにとどめ、双方に自制を求めていた。

 欧州主要国が引き続き自制を…

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