米大リーグは20日(日本時間21日)、各地で行われ、ドジャースの山本由伸はロサンゼルスで行われたダイヤモンドバックス戦に先発。勝ち星はつかなかったものの、7回1安打無失点、9奪三振の好投をみせた。ドジャースは山本が降板した後に1―1の同点に追いつかれ、延長戦の末に4―3でサヨナラ勝ちした。十回1死満塁からの犠飛で、三塁走者大谷翔平が決勝の生還を果たした。
山本は初回から飛ばした。一回は95マイル(約153キロ)前後の直球やカットボールなどで押し込んだ。先頭から中飛、右飛、遊ゴロの3者で切って取った。
本拠ドジャースタジアムのスコアボードの左上の隅(1回表の相手の得点)に「0」が記されるのは、実に6試合ぶりのことだった。この日は本拠での9連戦の8戦目。チームは5試合連続で初回に失点し、直近4試合は敗れた。
佐々木、グラスノー、スネルら先発投手陣に故障者が続出する苦しい台所事情の中、ホームの優位性を生かせない試合運びが続いていた。
それをこの日、山本が断ち切った。
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80マイル(約129キロ)を切るカーブは空振りの山を築く。六回は3者連続三振に仕留める圧巻の内容だった。ここまで四球を一つ与えたものの、安打を1本も許さない内容。球数は90を数えていたものの、日本選手では2015年8月の岩隈久志(マリナーズ)以来の無安打無得点試合の達成も期待させた。
七回、先頭打者に安打を許した。四球も与え、2死一、三塁のピンチも背負った。だが、6番打者をカットボールで三振に仕留め、この回も無失点に抑えると、スタンドのファンがスタンディングオベーションでたたえた。
メジャー移籍後、最多の110球。四回のスミスの適時打による1点を守る魂の快投を披露し、七回限りでベンチに退いた。