東京ドームで今春行われた、MLB東京シリーズの大リーグ・ドジャース対巨人戦など、野球の観戦チケットの高額転売を不正に繰り返したとして、神奈川県警は22日、福岡市西区の会社員の男(43)をチケット不正転売禁止法違反の疑いで書類送検し、発表した。容疑を認め、転売益を「好きな球団の試合の観戦や、野球関連のグッズ購入に充てていた」などと説明しているという。
大船署によると、MLB東京シリーズをめぐってはチケットの不正転売が横行したといい、立件されるのは今回が初めてという。
署によると、3月15日に東京ドームで行われた、ドジャース対巨人のチケット(定価8万円)を転売サイトを通じて応募した男性に1枚27万円で2枚売却。ほか昨秋にあった、日本シリーズの横浜DeNAベイスターズ対福岡ソフトバンクホークス戦、WBSCプレミア12の日本対台湾などの試合のチケットを含む計8枚を定価の3倍以上の高値で不正に転売した疑いがある。
ドジャース戦は抽選で当選したものを転売したといい、自身は別途入手した「試合の様子がもっとよく見える、割安のベンチ裏の席で観戦した」と供述。野球チケットの転売を通じて得た金で、大谷翔平選手のユニホームやMLB東京シリーズの記念グッズも購入していたという。
大船署員がサイバーパトロールで男の書き込みを発見した。署によると、昨年8月以降、自分で入手した100枚以上の野球観戦チケットを転売し、約140万円を売り上げたとみられるという。