広島市安佐動物公園(広島市安佐北区)に昨年夏から秋にかけて、野生のクマが現れ、園は一部閉鎖を余儀なくされた。冬眠期が終わり春が来れば、再び現れるかもしれない。園内にある、クマの好物ドングリの木が目当てとみられるが、切るに切れない事情があるという。同園の学芸員、畑瀬淳さん(60)らに出没場所を案内してもらった。
広島市北部の山あいにある同園には、約150種類の動物がいる。正門から山側に向かって20分ほど歩くと、ピクニック広場が見える。園には年間約40万人が訪れ、広場では週末、レジャーシートを広げて食事する家族連れの姿が見られる。
この広場の奥を歩くクマが防犯カメラに映り込んだのは、昨年8月の午前6時半ごろ。体長130センチ、体重60~80キロの1歳10カ月ぐらいとみられるツキノワグマ。園は広場を含む西側を一時立ち入り禁止にした。
木にはクマの痕跡や折れた枝
さらに10月の午後4時前…