オールスター戦前に行われたセレモニーで、野球殿堂入りした野茂英雄氏(左)と花束を贈ったピーター・オマリー氏=2014年7月、西武ドーム(WALTEROMALLEY.COM提供・共同)

 【ロサンゼルス共同】米大リーグに日本選手が挑戦する道を本格的に切り開いた野茂英雄氏が、ドジャースでデビューしてから今年で30年。節目の年に合わせ、1995年に入団契約をまとめたドジャースのピーター・オマリー元会長(87)が共同通信の書面インタビューに応じ「米国ファンの日本野球への見方を劇的に変えた。野球の国際化に貢献した功績は大きい」と称賛した。

 70~90年代に会長を務め、自ら交渉に乗り出して獲得した投手が「トルネード投法」で三振を次々に奪い、野球の本場を席巻。熱狂的な「ノモマニア」を生み、ストライキの影響でファン離れが懸念されていた大リーグの救世主となった。オマリー氏は「あらゆる場所でファンの心をつかみ、遠征先の敵地でさえも受け入れられた」と人気ぶりを述懐した。

 「先駆者」と表現した野茂氏の後、多くの日本人選手がメジャーリーグに挑戦した。現在は同じドジャースで投打「二刀流」の大谷翔平が、歴史的な活躍で盛り上げている。オマリー氏は「ショウヘイは世界中のファンの熱狂に火を付けた」と賛辞を贈った。

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