2001年に兵庫県姫路市の郵便局で起きた強盗事件で懲役6年の判決が確定し、服役したナイジェリア人男性が26日、神戸地裁姫路支部に対し、裁判のやり直しを求める第2次再審請求をした。12年にした1度目の請求は22年に最高裁で退けられている。
男性に対しては、共犯者とともに郵便局から約2275万円を奪ったとする判決が06年に確定している。事件では、盗まれた現金や事件に使われた車などが男性が当時管理していた倉庫兼事務所から見つかっていた。
記者会見した弁護団によると、男性が有罪とされたのは「他の者が被告人の了解のないまま事務所内にある物を利用して犯行をしたり、犯行後に事務所内で証拠物の隠匿などをしたりすることは、容易にできるとはいい難い」という判示だという。
そのため今回の請求では、男性以外にも倉庫に出入りできた状況を明らかにするのが大きな狙いだとし、倉庫の施錠や利用に関する「男性の妻」や「共犯者の交際相手」らの証言を新証拠として提出。倉庫の現場検証に関する証拠などの開示も請求するという。
弁護団は大阪、東京、広島、兵庫の弁護士9人で新たに構成。団長の吉田英樹弁護士(大阪弁護士会)は「彼の無実を信じ、家族を守る。検察側に真実を明らかにしてもらいたい」と語った。
男性の支援者は「私は無実。言葉の壁があり、信じてもらえなかった」などとする男性のメッセージを公表した。地検姫路支部はコメントしていない。