モーター大手のニデックは3日、工作機械大手の牧野フライス製作所への株式公開買い付け(TOB)について、予定通りの4日から実施すると発表した。牧野側は、賛否の判断のためには十分な検討期間が必要だとして延期を繰り返し求めてきたが、受け入れなかった。
牧野側はTOBの延期がなかった場合、新株予約権を発行して株式を希釈化する対抗措置を公表済み。発動すれば、ニデックがTOBの後に目指す牧野フライスの完全子会社化が難しくなる。ニデック側は今後、何らかの対応策を検討するものとみられる。
TOBの買い付け価格は1株1万1千円で、ニデックがTOBを公表した昨年12月末時点の株価より約4割上乗せした水準。ただ、市場では他の買収企業が現れて価格がつり上がるなどの期待もあり、牧野フライスの株価は3日の終値で1万1330円と買い付け価格を3%上回る。株主側にはTOBに応じるうまみが少ない状況が続いている。
ニデックは昨年末、事前交渉を一切せずに牧野側に買収を提案。TOBで議決権の50%以上を取得した後、株主総会で3分の2以上の賛成を得て残りの株をすべて買い取り、総額約2600億円を投じて牧野フライスを完全子会社化する方針を示した。
一方、牧野フライスは十分な検討期間が必要だとしてTOB開始日を5月9日以降とするよう繰り返し求めてきた。3月に入って、別企業からも複数の初期的な買収提案があることを明らかにし、比較検討に「時間が必要だ」と改めて主張。ニデックが延期要請に応じない場合にのみ発動する国内で初めてのタイプの対抗措置の導入を決めていた。
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