工作機械大手の牧野フライス製作所は15日、モーター大手のニデックから受けた買収提案について、株式公開買い付け(TOB)の開始時期を5月9日に延期することなどを求めたと発表した。自社の特別委員会が要望書を送付した。
ニデックは昨年12月下旬、事前協議なしの「同意なき買収」を牧野フライスに提案。同社は社外取締役4人で構成する特別委員会を今月設置し、提案の検討に入った。
要望書では、4月4日にTOBを開始するという提案について「買収によるシナジー効果への具体的な言及がなく、精査に時間を要する」と延期を要望。TOBの買い付けの下限を自己株式を除く議決権の過半数とした点についても、完全子会社化を目指すのであれば少なすぎるとし、3分の2まで引き上げることを求めた。