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ネオジム磁石開発の経緯を語る大同特殊鋼の顧問・佐川真人氏=2024年7月22日、名古屋市南区、小玉重隆撮影
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軽量で強力な「ネオジム磁石」を発明し、このほど欧州発明家賞(非欧州部門)を受賞した佐川真人さん(80)が22日、顧問を務める大同特殊鋼(名古屋市)で記者会見した。佐川さんは「今後は、若者がイノベーション(技術革新)を起こすよう触発する役割を果たしたい」と話した。

 ネオジム磁石は佐川さんが住友特殊金属(現プロテリアル)に所属していた1982年に発明した。レアアースのネオジムを鉄などと混ぜてつくる、強力な磁力を持つ永久磁石だ。3年後には量産化され、モーターを使う工業製品の性能向上に役立った。

 発明から40年以上経ち、風力発電、ロボット、電気自動車(EV)と用途が拡大した。別の材料を開発する研究も行われたが、ネオジム磁石を上回る性能のものはまだ実用化されていない。

 佐川さんは「10年後にはい…

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