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ネコたちと暮らす桐本滉平さん(右)と萌寧さん=2024年12月10日、広島県福山市、小宮路勝撮影
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 能登半島地震で被災して行方がわからなくなった飼いネコを捜す活動をしていた石川県輪島市の漆芸家・桐本滉平さん(32)、萌寧さん(28)夫妻。9月の能登豪雨でも大きな被害を受け、今は広島県福山市の萌寧さんの実家で、被災ネコ3匹とともに暮らしている。

 桐本さんの自宅は元日の地震で全焼した。滉平さんは仕事道具や材料も失ったが、支援者らの協力で4月ごろから生活や仕事の環境を立て直し始めていた。

 8月ごろから少しずつ作品を売れるようになり、東京・新宿の百貨店から展示販売の誘いがあった。だが、9月末の納期に間に合わせるため制作に取り組んでいた9月21日、能登地方を記録的な豪雨が襲った。地震後から作業部屋として使っていたコンテナハウス内に土石や水が流れ込んだ。材料の布や紙なども泥水につかり、納期までに作品を納入することはできなかった。

 「自然災害を言い訳にはしない。生かされたことで漆を扱う手を動かし続けるしかないと強い気力が持てた」。悔しい思いはあるが拠点を広島に移し、妻の実家で応接間を作業部屋に仕事を継続している。棚には輪島で腕を磨いた漆の作品がずらりと並ぶ。

 同じ百貨店から、年末からの展示会への参加を呼びかけられ、ここで成功することが当面の目標だ。

■支援者からのメッセージ 心…

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