ネコは「左巻き」に丸まって眠ることが多い――。ドイツやイタリア、トルコなどの国際研究チームがそんな研究結果を科学誌で報告(https://doi.org/10.1016/j.cub.2025.04.043)した。
多くの眠るイエネコを観察したところ、大半は体の左側を床に着け、上方から見て頭を起点に左巻きになっていることがわかったという。
ネットにあふれる動画 「研究に使える」
チームは、動物の体などで左右が必ずしも一致しない「非対称性」とその進化について研究に取り組む。ネコの研究にも携わってきた。
そこで今回は、眠るときに左巻きに丸まるのか、それとも右巻きに丸まるのか、解明に挑むことにした。
どう調べるか。メンバーがオンライン会議システムZoomで相談しているとき、「ネット上には『ネコ動画』があふれている。これが使えるのでは?」とアイデアが浮かんだという。
そこで、YouTubeで公開されているネコ動画を分析することにした。1匹で映り、左右いずれか片側に横たわり、睡眠時間が10秒以上で、頭から後ろ足まで全身がはっきりと見える姿を対象にした。
イヌなどほかの動物が同時に映っていたり、人間のひざの上で眠っていたりするネコ動画は、何らか別の要因が「右巻き、左巻き」に影響しているかもしれないので、対象から外した。
最終的に分析の対象となった動画は、日本からのものも含め408本。
左巻きで眠っていたのが266本、右巻きが142本と、65%が左巻きだった。
その向きになるのはニャぜ?
では、ネコの多くはなぜ左巻…