Smiley face

 イスラエルのネタニヤフ首相は7日、イスラム組織ハマスとの停戦・人質解放交渉で譲れないとする四つの条件を明らかにしました。「戦争の目的が達成されるまで、イスラエルは戦闘に戻ることができる」ことを含んでいます。地元紙は「この条件はハマスとの合意の可能性を損なう」とするイスラエルの安全保障関係者の話を伝えました。

 首相府が声明を発表しました。声明の中でネタニヤフ氏は今後も強硬姿勢を続けると示唆した形となります。

 イスラエルとハマスの間接交渉は、仲介する米国の中央情報局(CIA)のバーンズ長官らがエジプトなどを今週訪問し、本格化する予定ですが、ハマス側が態度を再び硬化させる可能性があります。

パレスチナ自治区ガザのガザ市で2024年7月7日、イスラエル軍の命令を受けて持ち物などを手に避難する市民たち=ロイター
  • 【そもそも解説】中東で何が起きている?イスラエルがイランに攻撃か
  • 【一つ前】6月29日~7月7日(日本時間)の動き

■■■2024年7月8日(日本時間)の動き■■■

イスラエル軍が市民に退避求める ガザ市で「対テロ作戦」

 パレスチナ自治区ガザへの攻撃を続けるイスラエル軍は8日、最大都市ガザ市にあるUNRWA(国連パレスチナ難民救済事業機関)のガザ本部などを含む地域に、イスラム組織ハマスや武装組織イスラム聖戦の戦闘員が活動しているとの情報を受け、「対テロ作戦」を実施したと発表した。

 さらにこれに伴い、イスラエル軍は、攻撃地域に住む市民に対して退避するよう求めた。

 ロイター通信は8日、住民の目撃情報として、イスラエルの戦車が少なくとも3方向から市中心部に入ったと伝え、今回の戦闘が始まって「最も激しい砲撃と爆撃だった」と証言しているという。

 ガザ市はイスラエル軍が地上侵攻を始めた時に最初に駐留した都市で、「制圧した」と発表していた。

イスラエル軍がガザ北部で新作戦

 イスラエル軍は8日、パレスチナ自治区ガザ北部のガザ市で新たな作戦を開始したと発表した。地元メディア「タイムズ・オブ・イスラエル」によると、イスラム組織のハマスとイスラム聖戦による新たな活動の情報があるとの理由で、作戦の対象の一つに国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)本部をあげている。

 ロイター通信によると、ガザ当局は住民20人以上が殺害されたとしている。イスラエル軍は声明で、武装組織のインフラに対し作戦を展開し、30人の戦闘員を「行動不能」にしたとした。

 同通信はまた、住民の情報として、イスラエル軍は同日朝、激しい空爆を加え、3方向から戦車が市内に入り、中心部に達した、と伝えた。住民らは西方向の海岸近くに追いやられているという。

人質交渉決着求め、エルサレム、テルアビブでデモ

 イスラム組織ハマスによる越…

共有