スマホやパソコンに、次々に現れるネット広告。時に怪しげなウェブサイトに大手企業の広告が表示されることもあります。こうした現状がなぜなかなか改善しないのか。日本アドバタイザーズ協会でデジタルメディア専門委員会の委員長を務める山口有希子さんは、企業経営層の無関心が背景にあると指摘します。
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広告主である企業の立場から、ネット広告の健全化に取り組んできました。依然として状況が改善しないなか、深刻な課題と捉えているのは、企業側の意識がとても低いことです。
たとえば詐欺まがいのサイトに自社の広告が出てしまえばブランドイメージを損なうばかりか、犯罪集団に資金を提供していることになりかねません。企業にとっては、決して看過すべきではない事態です。
一方で、ネット広告の仕組み…