体育の授業でネパール人の女子生徒が提出した、相撲の技術に関する課題のプリント=2025年2月3日、大阪市生野区、浅倉拓也撮影

 大阪府立大阪わかば高校(大阪市生野区)には土俵がある。ここで稽古に励むのは、ネパール出身の女子生徒や元不登校の生徒。指導する教員を慕い、集まった。

 土俵のある相撲道場は、前身の勝山高校時代につくられたものだ。同校などを再編統合して2020年に開校した同校は単位制で通常は4年かけて卒業する。校風はとても自由だ。外国籍や外国にルーツがある生徒が多いのも特長で、全校464人の4割近くを占める。ネパールの生徒は急増し、51人を数える。カレー店の経営者や料理人の子らが大半で、中学を卒業して来日し、まだ日本語が十分でない生徒が多い。

体育の授業で、ネパール出身の4人を先頭に土俵をすり足で連なってまわる女子生徒ら=大阪市生野区、浅倉拓也撮影

 そんな生徒らが日本の生徒と一緒に受けられる授業の一つが体育だ。コロナ禍を経て3年前にネパールから来日した共に3年次のガイレ・シンドウさんと(21)とスダさん(19)の姉妹らは、昨年度の体育の授業で初めて土俵に立った。時間割の都合で相撲を含む「体育C」を選択しただけで、特に関心があったわけではなかった。

 それでも、ジャージーの上か…

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