パレスチナ自治区ガザで2025年1月25日、イスラム組織ハマスから赤十字国際委員会に引き渡された人質の女性兵士4人=ロイター

 パレスチナ自治区ガザでの戦闘をめぐり、イスラム組織ハマスは25日、人質にとっていた女性4人を、ガザ内で赤十字国際委員会に引き渡した。ハマスは、イスラエル側も拘束するパレスチナ人約200人を解放する見通しとしている。ガザでの停戦合意が19日に発効して以来、人質と拘束者の交換は2度目。合意が着実に履行され、停戦が維持されるかが焦点だ。

 イスラエルの有力紙ハアレツによると、解放される女性兵士は19~20歳の4人。合意では女性兵士1人につき50人のパレスチナ人を解放する取り決めとされ、今回解放されるパレスチナ人のうち120人は終身刑を受けていたという。

 ガザには約100人の人質がいるとされ、ハマスは3段階からなる停戦の第1段階の6週間で、女性や高齢者、負傷者ら33人の人質を解放する。19日には民間人の女性3人が解放され、イスラエルはパレスチナ人90人を釈放した。第2段階で残りの人質の解放とイスラエル軍の全面撤退、第3段階で人質の遺体の引き渡しと、ガザの再建が予定されている。

 停戦合意の発効後、ガザで大規模な戦闘は起きていない。だが、パレスチナ自治政府の通信社WAFAによると、ガザ南部ラファ郊外で23日、住民2人がイスラエル軍に射殺された。また、イスラエル軍は21日、「対テロ作戦」を掲げ、停戦合意の対象外のヨルダン川西岸の北部ジェニンで大規模な軍事作戦を開始。ロイター通信によると、24日までに少なくとも12人が死亡した。

 ガザでの戦闘は、2023年…

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