イスラエル軍は22日、イスラム組織ハマスが拘束していた人質6人が解放されたと発表した。AP通信によると、イスラエル側は拘束中のパレスチナ人約600人を引き渡す見込み。この取引で停戦合意は第1段階がおおむね完了する。だが、停戦の第2段階に向けた交渉はまとまっておらず、停戦継続に向けた不安は残る。
地元メディア「タイムズ・オブ・イスラエル」によると、ハマスが解放したのは、2023年10月7日のハマスの急襲で拘束された20~30代の男性4人と、約10年前から拘束されている30代の男性2人という。6人が停戦合意の第1段階で解放される最後の人質となるとみられる。
この取引を前にハマスは21日、イスラエル側に引き渡した女性の遺体が「別人」との指摘を受けたことをめぐり、新たな遺体をイスラエルに引き渡したと発表した。イスラエル軍は22日、遺体が本人と確認された、と発表した。遺体の誤認をめぐっては、イスラエルが猛抗議し、ハマスが別の遺体と混同していた可能性があると伝えていた。
停戦の第1段階は、3月1日に期限を迎える。第2段階をめぐっては、ハマスがイスラエル軍の完全撤退を求めている。一方、イスラエルのネタニヤフ首相は、ハマスの解体を主張するなど、両者の溝は埋まっていない。