インタビューに答えるハマス政治局顧問のタヘル・ヌーヌ氏=2025年3月9日午後5時23分、カイロ、大野良祐撮影

 パレスチナ自治区ガザでイスラエル軍と戦うイスラム組織ハマス政治局顧問のタヘル・ヌーヌ氏が9日、エジプトの首都カイロで朝日新聞の取材に応じ、ハマスが米国側と複数回にわたって直接協議していることを明かした。米側との直接協議について「前向きにとらえている」とし、イスラエルとの交渉を恒久停戦の合意を含む段階に進めるため有効との見方を示した。

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 ヌーヌ氏はハマス最高指導者だったハニヤ政治局長(昨年7月に死亡)の側近で、今も政治局の顧問を務める。米政府はハマスを1997年にテロ組織に指定し、直接の接触を避けてきたが、トランプ政権は方針を転換させた。

 ヌーヌ氏によると、米国との直接協議は、イスラエルとハマスの停戦合意の第1段階が終了した今月1日以降に始まった。米国側は海外の人質問題を担当するアダム・ボーラー大統領特使が担当し、カタールの首都ドーハで、ハマスが捕らえている米国籍を持つイスラエル兵の人質の解放などについて集中的に協議したという。

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