イスラエル軍が13日、パレスチナ自治区ガザ南部ハンユニスでイスラム組織ハマス軍事部門トップ、ムハンマド・デイフ氏を標的にしたとする空爆をおこなった。地上の現場で何が起きていたのか。現地で取材した朝日新聞のムハンマド・マンスール通信員が報告する。
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私が今住んでいるハンユニスで、激しい爆発音が鳴り響いたのは、13日午前10時半(日本時間午後4時半)ごろだった。イスラエル軍による激しい攻撃が起きたのは間違いない。断続的に鳴り響く爆発音が静まったあと、他の記者たちと10人で古い大きな車1台に乗り込み、現場へと急いだ。
爆発のあと、目をこらして見えたもの
音が聞こえた方向に車を走らせる。通りのいたるところが血でぬれていて、もう息をしていないような人や、爆撃で吹き飛ばされた人体の一部があちこちに見えた。
車に乗って10分ほどたったころ、避難民が身を寄せていたテントが燃えているのが見えた。車を降りて、近づこうとしたが、辺りに立ちこめる煙で、目を開けていることさえ難しい。
その瞬間、爆発音が聞こえ、すぐに避難した。
物陰で自分の身を守りながら…