バイデン米大統領は退任当日の20日、トランプ次期大統領が敵視してきた元政府高官らに対し、予防的な恩赦を与えると発表した。トランプ次期政権下での政治的な報復を阻むためで、異例の措置だ。
恩赦を受けたのは、元大統領首席医療顧問のアンソニー・ファウチ博士や米軍制服組トップを務めたマーク・ミリー前統合参謀本部議長ら。ファウチ氏は新型コロナウイルスのワクチン接種の必要性を訴えてトランプ氏と対立し、ミリー氏は退任時の発言でトランプ氏を「独裁者」と呼んだと受け止められ、いずれもトランプ氏から名指しで敵視されてきた。
2021年1月の連邦議会議事堂襲撃事件をめぐる調査を担った下院特別委員会の議員やスタッフ、調査の過程でトランプ氏に不利な証言をした関係者らも恩赦の対象となった。
バイデン氏は声明で、恩赦の…