バイデン米大統領は4日、メキシコ国境からの移民の入国を厳しく制限する大統領令を発表した。移民に比較的寛容な姿勢を示してきた民主党政権だが、大統領選を前に方針転換を迫られた。
【連載:混迷を歩く 移民編】移民を憂い始めた移民の街 トランプ氏なお過激に
米大統領選が11月に迫っています。国内外で難しい課題に直面し、混迷の淵でもがいているようにみえる米国。記者が現場を歩いて大国の実像をとらえ、随時、報告します。
移民問題は大統領選の最も重要な争点のひとつだ。トランプ前大統領は移民への強硬策を掲げて支持を広げ、大統領に就任後は国境に「壁」を建てる政策を進めた。2021年にバイデン政権が発足すると、移民に寛容なイメージも手伝って米国を目指す移民が急増。トランプ氏の厳しい移民政策を批判してきたバイデン氏だが、移民の増加に伴う国内の不満を抑えきれなくなっている。
6月下旬にトランプ氏とのテ…