Smiley face
写真・図版
就寝するベッド

 眠る時間になっても、うまく寝付けない――。そんなとき、「睡眠BGM(音楽)」を流しながら床につくこともあるが、実際に効果はあるのだろうか。専門家にきいてみた。

 睡眠障害を専門とする阪野クリニック(岐阜市)の阪野勝久院長は、「薬に頼りたくないという患者に、標準的な治療に加え、就寝前に静かな音楽を流すよう勧めたら、睡眠の質が改善したこともある」と話す。海外の複数の研究では、寝る前にゆったりとした音楽を聴くと、深く眠れる時間が延びたり、入眠にかかる時間が短くなったりしたと報告されているという。

 寝付きが悪くなる要因は、生活習慣の乱れ、環境、ストレスと様々だ。いずれも心身の興奮を促す交感神経が活発化し、眠りづらくなる。睡眠BGMは、たかぶった気分を和らげ、副交感神経が優位な状態に導くことで、心拍や血圧を穏やかにする効果が期待できる。

 それでは、どのような音楽を聴くと、より寝付きやすくなるのか。

 阪野院長は、ゆったりとした…

共有