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帝国劇場の最終公演《CONCERT「THE BEST New HISTORY COMING」》でミライロによってリアルタイムで実施された、文字通訳の現場=ミライロ提供

 障害のある人の困りごとに、過度な負担とならない範囲で対応する「合理的配慮」。これを民間事業者にも義務づける改正障害者差別解消法の施行から、4月で1年が経った。演劇界でも試行錯誤が続く。

新・帝国劇場へ要望 集まった署名2万超

 老朽化に伴い建て替えられる東京の帝国劇場で1月、新劇場の概要が発表された。運営する東宝は会見で、車いすで観劇できる区画を増やすなどバリアフリーに注力すると説明した。

 同社には昨年、障害の有無に関わらず誰もが楽しめる新劇場となるよう望む2万1千人分の署名が提出された。「障害のある人のことを考えていると(会見で)話したのは素晴らしい」。そう話すのは、署名を集めた、障害のある演劇ファンなどで作る団体「We Need Accessible Theater!」の事務局、山崎有紀子さん。自身も観劇が好きで、聴覚に障害がある。

 東宝に助言するのは、劇場や…

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