米ホワイトハウスは25日、バンス副大統領と妻のウーシャ氏が28日にデンマーク自治領グリーンランドを訪問すると発表した。夫妻は島北西部にあるピトゥフィク米宇宙基地を訪問し、北極圏の安全保障問題について説明を受けるという。
- バンス副大統領の妻、米代表団とグリーンランド訪問へ 現地反発
ウーシャ氏は当初27～29日の日程でウォルツ大統領補佐官（国家安全保障担当）らとグリーンランドを訪問し、犬ぞりレースなどのイベントを観覧すると発表されていた。しかしトランプ米大統領がグリーンランドの所有に意欲を見せる中、グリーンランド自治政府のエーエデ首相がこうした訪問計画を「挑発行為だ」と述べるなど、現地で反発が広がっていた。
米紙ニューヨーク・タイムズは、バンス夫妻による宇宙基地への訪問に変更することで混乱を避ける狙いがあると報じている。一方、デンマークの公共放送DRは予定の変更を歓迎しつつ、「米副大統領がグリーンランドを訪問するのは、依然として強力なシグナルだ」と報じた。
バンス氏は25日のSNSへの投稿で「米国やデンマークの指導者は長い間グリーンランドを無視してきた。グリーンランドのためにも世界の安全保障のためにも悪いことだ」と述べ、「私たちは違った方向に物事を進めることができる」と強調した。
