パナソニックホールディングスは、インターネットや人工知能(AI)の情報処理を担うデータセンター(DC)の冷却システム用のポンプに参入した。国内の給湯器用ポンプのシェアは長年トップで、お湯を扱ってきた強みをDC向けに生かし、給湯器用に次ぐ柱に育てることをめざす。
DCには、数多くのサーバー(コンピューター)が設置されており、その中で情報処理をするCPU(中央演算処理装置)やGPU(画像処理装置)のチップが熱を発する。主に空調で冷やしているが、処理能力が上がるにつれ発熱量が増えてきている。サーバー内に冷却液を通した板を取り付ける「液冷式」は、より効率的にチップを冷やすことができるため、今後需要の拡大が見込まれる。
パナソニックは、この液冷式で冷却液を循環させるためのポンプを開発。今年に入って台湾のDCの冷却システムに採用された。冷却液の温度は45度ほどで、チップの熱で55度ほどに上がったのを再び45度に下げて循環させる。長年手がけてきた給湯器のポンプで扱う温度に近い。
パナソニックがポンプを作り…