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米フロリダ州の私邸「マール・ア・ラーゴ」で2025年1月7日、記者会見したトランプ次期大統領=AP
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 米国のトランプ次期大統領は7日の記者会見で、グリーンランドやパナマ運河を手に入れるには軍事・経済力の行使を排除しない姿勢を示した。北大西洋条約機構(NATO)加盟国が基準とする国内総生産(GDP)比2%の国防費支出を5%に引き上げるべきだとも主張した。同盟・友好国との間に波紋を広げそうだ。

 フロリダ州の私邸「マール・ア・ラーゴ」で会見したトランプ氏は、グリーンランドやパナマ運河を米国の管理下に置くために軍事・経済的な強制措置をとらないと約束するかと問われ、「確約できない。何かをしなければいけなくなるかもしれない」と答えた。共に外国の資産だが「経済安全保障のために我々が必要としている」と述べた。

 グリーンランドはデンマークの自治領で、北西部には米軍にとって最北端となる基地があり、ロシアの弾道ミサイル追跡や宇宙監視の重要な拠点になってきた。地球温暖化により、北極圏航路の活用や希少鉱物の採掘も注目される。北極圏への進出を強める中国も軍事的・経済的な関心を示しており、戦略的な重要性が増している。トランプ氏は1期目にも買収構想を掲げ、デンマークのフレデリクセン首相に「ばかげている」と一蹴されると、翌月の首脳会談を延期していた。

 他国の土地を手に入れる構想…

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