大阪・関西万博の会場の壁に描かれている牛木匡憲さん作の「エキスポーズ」=2025年5月22日、大阪市此花区、高井里佳子撮影

夢洲から

 大阪・関西万博の会場を歩いていると、あちこちで壁に描かれたアートと遭遇する。パビリオンの外壁やエレベーターの側面、大屋根リングの柱。まるで会場全体が屋外の美術展のようだ。

 手がけたのは、国内外で活躍する漫画家やイラストレーターなどさまざまな分野の25組のアーティスト。多様な「いのち」を描くアートプロジェクトだという。

 会場のクリエイティブディレクター、引地耕太さん(42)は、「人間の温かみや、創造性を楽しんでほしい」と話す。

 人気になっていたのは、万博カラーの赤と青などに彩られたキャラクターが、前かがみで両手を横に広げている壁画。Xの文字を表現した「エキスポーズ」だといい、同じポーズをして写真を撮る人が多い。

 他の作品も、スプレーだけを使って描かれていたり、くすっと笑えるダジャレが盛り込まれていたり。ふと出会うのも楽しく、探すのも楽しい。

 混雑でパビリオンに入れなかったとしても、落ち込むことなかれ。アートから「温かさ」を感じれば、きっと癒やされるはずだ。

 ◇

 世界中の人々が集まり、連日多彩なイベントが開かれる大阪・関西万博。会場の夢洲(ゆめしま)で取材に駆け回る記者たちが、日々のできごとや感じた悲喜こもごもを伝えます。

共有
Exit mobile version