来日したエジプトのアブデルアティ外相は25日、イスラエルとレバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラの交戦をめぐり、「地域全体が本格的な戦争に巻き込まれる最悪の事態を避けなければならない」と述べ、当事者、関係国に最大限の自制を求めた。
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朝日新聞との単独インタビューで語った。同外相は今月中旬にレバノンを訪問。ヒズボラに影響力を持つイランのアラグチ外相と25日に電話協議した。上川陽子外相とも同日、訪日中2度目の会談で意見交換し、緊張緩和の必要性で一致した。
エジプトは、カタール、米国とともに、イスラエルとパレスチナ自治区ガザのイスラム組織ハマスとの停戦交渉を仲介している。アブデルアティ外相は「攻撃が始まって以来、国際社会が初めて即時停戦の必要性で一致した」と指摘。「逃すことのできない機会だ。(イスラエル軍のガザ撤退に向けて)ボールはイスラエル側にある」と述べ、合意に向けた圧力をイスラエル側にかけるよう日本を含む国際社会に強く要請した。「停戦合意が遅れれば、地域全体の戦争への道筋を開くことになる」とも語った。
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