ピカソ、マティス、ダリ……誰もが知る著名なアーティストや近年の日本画壇で活躍する画家らが愛用したパレットの展覧会が、秋田県立美術館(秋田市)で13日から開かれる。東京・銀座の老舗画廊社長の2代にわたるコレクション。画家が得意とするモチーフや色彩の特徴を楽しめ、作品も味わえる。
1931年に開廊した日動画廊(東京・銀座)の初代社長、故・長谷川仁さんは聖職者から画商に転じた。息子で現社長の徳七さん(86)によると「いい絵はお客様にお売りするもの」とコレクションを持たない主義だった。それが、67年、銀座の美術館で開かれたモーリス・ユトリロ(1883~1955)展で1点の小品と出会い、パレット収集がはじまった。
小品はユトリロが画商に贈ったパレットで、風景画が描かれサインもしてあった。「父は、これこそ画商のコレクションにふさわしいと思いついた」
早速、親交のある画家に「使…