タンタンが浮かび上がるシールを貼る来園者=3月31日、神戸市灘区王子町、原晟也撮影

 神戸市立王子動物園(同市灘区)の雌のジャイアントパンダ「タンタン(旦旦)」が死んで1年が経った3月31日、同園で追悼イベントが開かれた。多くのファンが訪れて花を手向けた。

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 タンタンが暮らしたパンダ館では、白と黒の花の形をしたシールを貼るとタンタンの絵が浮き出る、大型のパネルが設けられた。来園者には、生涯を振り返る記念誌も配られた。

 タンタンは阪神・淡路大震災で被災した神戸市が「被災地に明るい話題を」と要望し、2000年に中国・四川省から貸し出された。

 短い手足と丸いフォルムが特徴で、台にごろんと寝そべったり、タケノコをおいしそうに食べたりする愛くるしい姿が人気を集めたが、昨年3月31日に心臓疾患に起因した衰弱死で旅立った。当時日本にいるパンダの最高齢で、人間の100歳に相当する28歳だった。

 同園広報担当の尾上(おのえ)勝利(かつとし)さんは「震災で傷ついた神戸を応援するために来てくれたタンタンが、これからも多くの方々の良い思い出として残ってくれたらうれしいです」と話した。

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