イスラエルと隣国レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラとの間で起きた戦闘は、26日に停戦期限を迎えた。停戦合意では、イスラエル軍が同日までにレバノン南部から撤退することになっていたが、なお駐留を続けている。26日にはイスラエル軍に抗議する市民らが殺害されるなどの混乱が起きており、住民には戦闘再開を懸念する声もある。
- 巨大なクレーター、なびく旗… ヒズボラ最高指導者の殺害現場はいま
2023年10月からパレスチナ自治区ガザでイスラエル軍と戦うイスラム組織ハマスを支援するために、ヒズボラはイスラエルを攻撃した。これに対し、イスラエルは昨年9月からレバノン全土への空爆や南部への地上侵攻で対ヒズボラ作戦を本格化。ヒズボラは最高指導者だったナスララ師ら幹部が次々に殺害されるなど大きなダメージを負い、米国などの仲介で昨年11月27日に停戦合意が発効した。
合意では、60日の間にイスラエル軍がレバノン南部から段階的に撤退し、ヒズボラは国連が両国の間に事実上の境界線として定めたブルーラインから北に約30キロ離れたリタニ川以北に撤退するとされた。空白となる中立地帯には、紛争に参加してこなかったレバノン国軍が展開することになっている。
レバノン軍、イスラエル軍の撤退先延ばしを非難
しかし、イスラエル首相府は…