東京電力が暗号資産「ビットコイン」のマイニング(採掘)に乗り出している。再生可能エネルギーを無駄にせず、どう促進するか。一見無関係に見えるが、事業にはそんな課題の解決を目指す狙いがある。
ビットコインは従来の通貨システムとは異なり、中央の機関を置かず、参加者同士がその取引に不正がないかをチェックし、承認する。承認すると、報酬としてビットコインが支払われる仕組みだ。そうした行為は金の採掘になぞらえ、「マイニング」と呼ばれている。
二つを結びつけたら…
東電の完全子会社「アジャイルエナジーX」(東京)は、再生可能エネルギーを利用してマイニングに取り組もうとしている。東電の原子力部門でキャリアを築いてきた立岩健二社長は「国内でも珍しい取り組み。この枠組みがうまくいけば、再エネの導入はさらに進む」と話す。
立岩社長が事業の着想を得た…