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福岡市早良区に咲くアツミゲシの花。丸いつぼみも特徴の一つだ=2025年5月22日午前10時21分、福岡市早良区、根元紀理子撮影

 自宅の庭にピンク色のかれんな花が咲いていたら要注意――。麻薬の原料となる植物「アツミゲシ」が繁殖期を迎えている。無許可で栽培することは禁じられているが、種を食べた鳥のフンなどから広がり、いつのまにか繁殖しているという。5月22日朝、九州厚生局麻薬取締部が実施したアツミゲシの除去作業に同行した。

 福岡市早良区の住宅地の一角。軍手を着けた職員ら3人が、最大で高さ1メートルほどに育った草の根を手際よく抜いていく。

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麻薬取締部の職員によって除去されたアツミゲシ=2025年5月22日午前10時25分、福岡市早良区、根元紀理子撮影

 前日までの雨で花びらはほとんど落ちていたが、「ケシ坊主の丸みや葉の生え方でアツミゲシと見分けられる」と同部の加藤秀雄・調査総務課長。約30分間で100株ほどを除去した。

 アツミゲシは全国各地に繁殖している。同部によると、2023年度には九州管内で約13万本、福岡県内では約2万5千本のケシが除去された。

■私有地に繁殖した場合は…す…

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