Smiley face
写真・図版
ピーチ・アビエーションの訓練施設=2025年7月31日午後0時40分、関西空港第2ターミナル、小林一茂撮影
  • 写真・図版
  • 写真・図版

 航空会社のピーチ・アビエーションが、関西空港内にパイロットや客室乗務員の訓練施設を新設し、7月31日、報道陣に公開した。これまでは親会社のANAホールディングスに頼り、羽田空港そばに持つグループの訓練施設を使ってきた。サービス水準と従業員の意欲の引き上げ、「親離れ」などの点から初めて自前で訓練施設を設けた。

 テニスコート約3面分の広さに、機長の養成に使う飛行訓練装置や、緊急時に客室乗務員が機外に乗客を脱出させるスライドなど六つの訓練設備を置いた。同社が使用するエアバス機A320の実物大の模型もあり、実習形式で訓練できる。地上係員が搭乗手続きや荷物の預かりの練習などをできるカウンターもある。

 ピーチは2011年に設立し、初就航から13年が経った。大橋一成・最高経営責任者(CEO)は「安かろう悪かろうの声が数多くあった。安い運賃だけでは(乗客が)満足していないという現実にぶつかった」と指摘した。その上で「顧客が満足しない会社に永続性はない。安全運航に加え、品質・サービスを向上していく」と述べた。新しい訓練施設は社員の意欲の向上や一体感の醸成にもつながるとみる。

共有