米マクドナルドが6月に米国で導入した「5ドル」のセットメニューが好調だ。29日の決算会見で、同社幹部は低所得の人たちに人気だと明らかにした。長引くインフレ(物価高)の影響もありファストフードを「ぜいたく品」と考える人が多くなっており、他の米国の外食チェーンも手の届きやすい低価格メニューに力を入れている。
マクドナルドが29日に発表した2024年4~6月期決算は、6四半期(1年半)ぶりに売上高が減った。大きな理由が、インフレで米国などで客足が鈍ったことだ。ケンプチンスキー最高経営責任者(CEO)は会見で「昨年から、特に低所得世帯の消費者の目が厳しくなっていると警告していた。今年もこうした圧力は深くなり、拡大した」と述べた。
客足を戻そうと、同社が米国で始めたのが「5ドル」のセットメニューだ。鶏肉を使ったハンバーガーにSサイズのフライドポテト、チキンナゲット4個、飲み物がつく。ケンプチンスキーCEOは「特に1人で来店する低所得の消費者」に人気だと明らかにした。業績への影響についての明言は避けたが、当初は7月までの予定だった5ドルのセットを8月も続けるという。
激しいインフレで、米国では…